FBA倉庫へ納品した商品について、次のようなことが起こる場合がある。
- 納品した数量と受領数量が一致しない
- 倉庫間の移動中に数量が変わる
- 商品が破損し販売不可になる
- 返品された商品が戻らない
初めて経験すると驚くかもしれない。しかし、Amazonの物流では、受領、保管、倉庫間移動、出荷、返品処理など、多くの工程を経て商品が管理されている。そのため、一時的に数量が一致しないように見えることもある。
すぐに「紛失」と決めつけない
多くの場合、影響は対象商品のみに限られる。また、一定の条件を満たす場合には、Amazonから補てんを受けられることもある。
そのため、数量が合わないことに気付いたからといって、すぐに紛失と決め付ける必要はない。まずは状況を確認することが重要である。
最初に確認すること
数量に違いがあった場合は、次の内容を確認しよう。
- 対象となるFNSKUまたはASINコード
- FBA納品番号
- 納品数量と受領数量
- 倉庫間移動中ではないか
- 販売不可在庫へ移動していないか
- 自動補てんが行われていないか
- 調査申請できる期間内か
- クーリエの配達完了記録
Amazon側の受領処理が完了する前に、紛失と判断しないことも大切である。
やってはいけないこと
焦って次のような対応をすると、調査が進みにくくなることがある。
- 納品直後に紛失と断定する
- 同じ調査依頼を何度も送る
- 請求書や発送記録を処分する
- 実際の仕入価格と異なる金額を申告する
まずはAmazon側の処理状況を確認し、必要な証拠を整理してから対応を進めよう。状況の確認と、場合によっては書類の提出により、Amazonとの認識の差を埋めていく。
書類は将来の自分を助ける
FBA在庫の調査では、日頃の記録が大きな助けになる。
- 納品ごとの商品一覧
- 梱包前後の写真
- 段ボールごとの重量
- クーリエの追跡番号
- FBA納品番号
- 商品の請求書
これらを整理して保存しておけば、調査や補てん申請をスムーズに進めやすくなる。
書類は、税務だけのために保存するものではない。自分の事業を守るための証拠でもある。発送のたびに数分かけて記録を残しておく習慣が、こういう場面で効いてくる。
税関・通関で商品が止まったら
日本から米国へ商品を発送すると、現地の税関で輸入申告や商品の確認が行われる。
多くの場合は、クーリエや代行業者が手続きを進めるため、販売者が直接対応する場面はそれほど多くない。
しかし、状況によっては荷物が一時的に止まり、追加の確認や書類提出を求められることがある。
- インボイスの記載内容について確認が必要
- 申告価格について確認を求められた
- 商品数量と書類の内容が一致しない
- TSCAやSDSなどの追加書類が必要
代行業者を利用している場合は、多くの場合、代行業者から状況について連絡が入る。まずはその内容を落ち着いて確認しよう。
「止まった」だけで過度に恐れない
税関で荷物が止まったからといって、すぐに大きな問題になることはあまり多くない。実際には、要求された追加書類を提出することで、数日後に通関できるケースが多い。
重要なのは、「税関で止まった」という事実だけで過度に恐れる必要はないということである。まずは、何を確認されているのかを把握することが先決である。
クーリエや代行業者から連絡があった場合は、次の内容を確認しよう。
- クーリエの追跡情報
- 荷物が止まっている場所
- クーリエや代行業者から届いた連絡内容
- 追加提出を求められている書類
- 回答期限
代行業者を利用している場合は、自己判断で対応するのではなく、まず代行業者へ相談し、状況と必要な対応を確認することをおすすめしたい。
税関対応で避けたいこと
- 商品名を実際とは異なる名称で申告する
- 関税を下げる目的で価格を不自然に変更する
- 原因を確認しないまま同じ商品を再発送する
- 回答期限まで何も対応しない
税関や通関業者が確認したいのは、「この商品を適法に輸入して問題がないか」という点である。
そのため、必要以上の説明を書くことよりも、求められた情報を正確に提出することが重要になる。
最大の予防策は「正確な書類」
税関対応では、事前の書類作成が最も重要になる。
- 商品名を具体的な英語で記載する
- 数量・単価・合計金額を一致させる
- 経験豊富な代行業者を利用する
- 最新の規制情報を確認できる環境を作る
こうした準備をしておくことで、通関時のトラブルを大きく減らせる可能性がある。
次回は、INFORM Consumers Actへの対応と、アカウント警告が届いたときの確認手順について解説する。

