商品の問題やアカウント上の問題について、Amazonから、原因や対応内容、再発防止策について説明を求められることがある。
この説明文は、一般にアクションプラン(改善計画書)と呼ばれている。
現在では、問題の種類によって、選択式の回答、書類提出、文章による説明など、さまざまな形式が用意されている。そのため、まずはAmazonが求めている提出形式を確認することが大切である。
改善計画書で説明する3つのこと

① 根本原因
問題が起きた理由を書く。
ここで重要なのは、結果を書くのではなく、原因を書くことである。
たとえば、「配送が遅れた」だけでは原因にならない。それは起きた出来事であって、なぜ起きたのかの説明ではないからだ。
担当者が決まっていなかった、確認手順がなかった、検品基準が曖昧だった。このように、再発防止につながる原因を書くことが重要である。
② すでに行った是正措置
問題が起きた後、すでに何を実施したのかを書く。
- 問題商品の販売停止
- 未発送注文の確認
- 商品情報の修正
- 問題在庫の除外
- 請求書の提出
- ラベル貼付状況の確認
「今後気を付けます」だけでは不十分であり、すでに行動した内容を具体的に示す必要がある。
③ 再発防止策
最後に、同じ問題を繰り返さないための仕組みを書く。
- 毎日決まった時間に注文を確認する
- 出荷管理表を作成する
- 担当者を明確にする
- 商品とASINコードを二重確認する
- 検品写真を保存する
- アカウントヘルスを定期的に確認する
実際の業務として実行できる内容を書くことが重要である。精神論ではなく、仕組みを変えたことを伝えることがポイントになる。
やってはいけないこと
改善計画書では、次のような内容は避けたい。
- Amazonだけを責める
- クーリエだけを責める
- 購入者だけを責める
- 抽象的な原因を書く
- 実施していない内容を書く
- 守れない約束をする
- 長い会社紹介を書く
- 感情的な謝罪だけで終わる
- AIが作成した文章を確認せず提出する
改善計画書の目的は、誰かの責任を追及することではない。販売者として、問題を管理できる状態になったことを示すことである。
提出前に確認したいこと
提出前には、次の内容を確認しよう。
- Amazonから求められた内容にすべて回答しているか
- 是正措置は実施済みか
- 再発防止策は具体的か
- 商品名・ASINコード・注文番号に誤りはないか
- 添付書類と本文は一致しているか
- Amazonを非難する内容になっていないか
- 推測を事実として書いていないか
- 同じ説明を繰り返していないか
- 提出後に記録を残せる状態になっているか
提出後も、提出日やケース番号、送付した書類は保存しておくことをおすすめしたい。
AIに任せきりにしない
現在、私はAIを日常的に利用している。
商品ページの英文。Amazonサポートへの問い合わせ。購入者への返信。改善計画書や説明文の下書き。
以前であれば時間がかかっていた英文も、AIを使えば短時間で作れる。
しかし、AIが作った文章を、そのまま送ることはしない。
文法的に正しくても、こちらの主張だけが強すぎることがある。Amazon担当者が知りたい情報ではなく、こちらが言いたいことだけを並べる場合もある。事実関係を誤って補完することもある。
私は必ず読み返し、次の点を確認する。
- 書かれている事実は正しいか
- 相手が必要とする情報が先にあるか
- 攻撃的、弱気、曖昧な表現になっていないか
- 添付書類と文章が対応しているか
- この文章を受け取った担当者が判断できるか
AIは、考えなくてよくなる道具ではない。考える材料を早く作り、確認や修正へ時間を使えるようにする道具である。
最終判断の責任は、事業者である自分に残る。
最初の一歩を間違えないこと
ここまで、販売中に起こりやすいトラブルと基本的な対応方法を見てきた。
これらは、すべての問題を完全に解決するためのものではない。しかし、「最初の一歩を間違えないこと」が、その後の対応を大きく左右する。
トラブルが起きても、まず状況を整理し、事実を確認する習慣を身につけていこう。
次回からは、事業を続けるうえで避けて通れないもう一つのテーマ──税務と、輸出事業者にとって重要な消費税還付について解説していく。

