通常の販売管理を続けていても、米国Amazon輸出ビジネスでは、ときに予測していなかった問題が起こることがある。
購入者からの苦情、FBA在庫の紛失、税関での書類確認などである。
こうした話を聞くと、「海外販売はやっぱり難しそうだ」と不安になるかもしれない。
しかし、必要以上に心配する必要はない。多くのトラブルには過去に何度も繰り返されてきた事例があり、最初に確認すべきことや、対応の流れがある程度決まっているからである。
また、日頃から書類を整理し、必要な情報を保存しておくだけで予防できるトラブルも少なくない。
主なトラブルと、最初に確認すること

この一覧で最も重要なのは、「トラブルごとに、最初にやるべきことが決まっている」という点である。
問題が起きると、誰でも焦ってしまう。しかし、一度にすべてを解決しようとすると、かえって状況を悪化させてしまうこともある。
まずは、どんなトラブルなのか、回答期限はいつなのか。この基本情報を整理するだけでも、多くのトラブルは落ち着いて対応できる状態になる。
すべてに共通する考え方──「推測ではなく、事実を確認する」
さまざまな種類のトラブルがあるが、どれにも共通している考え方がある。
「推測ではなく、事実を確認する」ということである。
たとえば、パフォーマンス通知が届いたからといって、大きな影響があるとは限らない。
購入者から苦情が届いたからといって、必ず自分に原因があるとも限らない。
また、FBA在庫が一時的に見当たらなくても、倉庫間の移動中ということもある。
大切なのは、思い込みで行動するのではなく、通知内容や管理画面を確認し、何が起きているのかを整理することである。そのうえで、必要な対応を一つずつ進めればよい。
トラブル対応の基本手順
どのトラブルでも、進め方は同じである。
- 何が起きたか確認する
- 回答期限を確認する
- 必要な書類を集める
- 対応を開始する
この順番を守るだけで、対応の質は大きく変わる。特に見落としがちなのが2番目の回答期限だ。期限が今日なのか一週間後なのかで、取るべき行動はまったく違ってくる。
通知はセラーセントラルから直接確認する
もう一つ、共通して意識したい習慣がある。
メール内のリンクからアクセスするのではなく、普段利用しているセラーセントラルへ直接ログインして確認するということである。
Amazonを装った通知が届く可能性もある。また、メールの文面だけでは、求められている対応の全体像が分からないことも多い。画面上の表示を確認する方が確実である。
覚えるのは2つだけでいい
トラブル対応で覚えてほしいのは、すべての対応方法を暗記することではない。
「どのようなトラブルがあるのか」、そして「問題が起きたら最初に何を確認すればよいのか」。
この二つを理解できていれば十分である。実際に問題が起きたときに、該当する情報を開いて一つずつ確認しながら対応していけばよい。
慌てる必要はない。トラブルが起きたときこそ、落ち着いて順番に確認することが、最も重要なのである。
次回からは、それぞれのトラブルについて、何が起きるのか、どの程度の影響があるのか、最初に何を確認すべきかを個別に解説していく。

