一次判定を通過した商品は、ここから詳しく分析していく。
ここで確認したいのは「価格が高い商品」ではない。「利益を残しながら継続して販売できる商品か」ということである。
私が確認している主な項目は、ランキングの動き、販売数の目安、出品者数、米国Amazonでの販売価格、Amazonの各種手数料、日本での仕入価格、想定利益の7つである。
① ランキングの動きと販売数の目安
Amazonでは、商品が売れると販売ランキングが変動する。そのため、ランキングの動きを見ることで、どの程度売れている商品なのかを推測できる。
商品ページには現在のランキングが表示されている。しかし、その時点の順位だけでは十分ではない。本当に知りたいのは「継続して売れているかどうか」だからである。
ランキングが何度も変動している商品は、一定の販売が続いている可能性が高い。反対に、ほとんど順位が変わらない商品は、販売頻度が低い可能性がある。
Amazonだけでは長期間の推移が分かりにくい場合は、ランキング、価格、出品者数などをGoogleスプレッドシートへ記録し、時間をおいて定期的に確認するとよい。少し手間はかかるが、自分で記録を続けることで、商品の動きが見えてくる。
なお、ランキングの変動回数と販売数は完全に一致するわけではない。月間販売数を表示するサービスもあるが、それらも確定した販売数ではなく、あくまで推定値として参考にすることが重要である。
② 出品者数──多すぎても少なすぎても理由がある
次に確認するのが、同じ商品を販売している出品者の数である。
同じASINコードの商品は、通常、一つの商品ページへ複数の販売者が集まる。出品者が増えるほど、価格競争が起きやすくなり、販売機会も分散しやすくなる。
私自身は、一つの目安としてFBA出品者が3〜10名程度の商品を候補としている。
もちろん、10名を超えたら販売できない、3名なら必ず利益が出る、という意味ではない。あくまで、商品を比較するときの目安である。
一方で、出品者が一人しかいない商品にも注意が必要だ。ほとんど売れていない、メーカーだけが販売している、知的財産権の問題がある、仕入れが難しい──といった可能性も考えられる。
出品者数は、多すぎても少なすぎても、その理由を考えることが大切である。
③ 現在の販売価格を見るときの注意点
商品ページを見ると販売価格が表示されている。しかし、ここでも注意したいことがある。「表示価格」と「売れる価格」は違うということである。
たとえば、一人の販売者だけが極端に高い価格で出品している場合、その価格では実際には売れていない可能性もある。
そのため、私が確認しているのは次の点である。
- 複数のFBA販売者がどの価格帯で販売しているか
- Buy Box付近の価格はいくらか
- 過去に大きな値下がりをしていないか
- 一時的な在庫切れで価格が上がっていないか
- その価格帯でもランキングが動いているか
価格の推移を確認するには、「Keepa」などの拡張機能を導入する方法がある。表示された価格の推移とランキングの推移を重ねて見れば、ランキングが動いたタイミングの価格から「いつ、いくらで売れたようだ」という予測が立てられる。
現在の価格だけを見るのではなく、「その価格で本当に売れているのか」という視点を持つことが重要だ。
④ Amazonの各種手数料を確認する

売れそうな商品が見つかっても、販売価格がそのまま利益になるわけではない。米国Amazonで販売すると、販売手数料やFBA手数料など、さまざまな費用が差し引かれる。
FBAは商品をAmazonの倉庫へ納品し、保管・梱包・発送・返品対応などを任せられる便利な仕組みだが、当然その分の手数料が発生する。
Amazonでは、ASINコードと販売価格を入力することで、販売手数料やFBA手数料などを確認できる料金シミュレーターが用意されている。ASINコードを入力すれば、販売価格からAmazon関連の費用を差し引いた金額を確認できる。
ただし、ここで表示される金額は最終的な利益ではない。ここからさらに、日本での仕入価格、国際送料などの諸経費を差し引く必要がある。
料金シミュレーターは、利益を計算するスタート地点として活用しよう。
⑤ 日本での仕入価格を確認する
次に確認するのが、日本でいくらで仕入れられるかである。
仕入先は、日本Amazon、国内ECサイト、メーカー、卸業者、実店舗などさまざまだ。
ここで重要なのは、表示価格だけを見ることではない。送料が高かったり、購入数に制限があったりすることもある。そのため、実際に支払う総額、送料、購入数量の制限まで確認しておきたい。
また、期間限定セールの価格と、普段から仕入れられる価格は分けて考える必要がある。
一度だけ利益が出る商品より、毎月同じように仕入れられる商品の方が、事業としては価値が高い。
⑥ 想定利益を計算する──ポイントは含めない
ここまで確認できれば、いよいよ利益を計算する。
米国Amazonでの販売価格から、商品の仕入価格、Amazonの各種手数料、国際送料などの諸経費を差し引く。これが、実際の商品販売によって得られる利益である。
ここで一つ、重要な考え方がある。まずポイントを含めない利益を基準にするということだ。
日本で仕入れる際には、ポイント還元を受けられることがある。もちろん、ポイントも利益の一部として考えることはできる。
しかし、初心者のうちはポイントがなくても利益が出る商品かを基準に判断してほしい。ポイント還元は、条件や利用方法によって価値が変わるからである。
そのため私は、商品販売だけの利益と、ポイントによる利益を分けて管理している。この習慣を付けておけば、利益を正確に把握しやすくなる。
次回は、ここまで調べた情報をもとに「仕入れるかどうか」を決める5つの判定基準を解説する。あわせて、私が30万円を失った失敗も紹介したい。

